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一から始める知財戦略

知的財産全般について言及します。

第2回特許の鉄人 雑感

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1.はじめに

 <前置き>

 こちらのイベントに参加させて頂きました。

tokyocultureculture.com

 基本的には知財業界の身内イベントなので恐縮です。ただ、もしたまたま、このブログにたどり着いて少しでも「知財」に興味があるという方は、次回以降も似たようなイベントが開催されると思うので、是非参加してみると面白いと思います(特に他仕業や法律関係者の方)。

 

 相変わらず大盛況と言うことで、非常に楽しませて頂きました。マクスウェル国際特許事務所の加島先生個人のオーガナイズと言うことで、何よりもそれが凄い。ツイッターのみで交流があった方々とも数多くお会いすることもできましたし、参加して、全く後悔のないイベントでした。

 

2.クレイム作成バトル

 きっと多くの方が写真付きで課題の解説等をアップすると思うので、私の方では雑感に留めます。

 ちなみに私自身は、試合中自分でクレイムを作っていたので、出場者の状況はあまり見ることができませんでした。はじめはそんなつもりはなかったのですが、作り始めると止まらないというね。仕方ない。

 第1試合:もふもふしっぽ(Qoobo

 

qoobo.info

 実際の商品が題材ということでした。面白い。「日用品」の課題と言われてこれは想像できないだろうなぁというのが正直なところですが、このもふもふクッションかわいいから仕方ないですね。

 まずクレイム作成の前提から。25分という時間は極めて短い設定です。設定している料金との兼ね合いではありますが、私の場合は、概ね半日程度を見込んでスケジュールを組んでいます。第1試合の課題は特に難しい。クレイム作成自体が難しいというよりは、発明の抽出が難しいので、発明内容の検討とヒアリングに大きな時間がとられるイメージです。当然、出場者の方々はそのようなことはできませんがw

 さて、せっかくなので試合中20分くらい検討をしていた結果を少しお話します。ツイッターで言及するのも野暮なので、一度、ツイートを削除しました(「いいね」等を頂いていた方はすいません)。

 結論から言えば、この発明はロボットではなくクッションとして捉えるべきだったのではないかというのが私の見解です。つまり、中央部のクッション部分を確保するために、端部の可動部分は一定の領域に限られており、センサの搭載されているセンサ部も一部分のみに限られているというところを掘り下げてクレイムにしたかったかなぁというのが何となくの見解です。もう少しヒアリングすればセンサの位置や種類にも工夫はありそうだし、特許を出しておいてもよかったのではないかなぁという気はします。まぁ商品は、魅力的だし、買おうか悩み中です(しかしこれ以上家にぬいぐるみを増やすのは超危険)。

 

 第2試合:にゃん宅配便

 第1試合と異なり、まあ書かなければいけない分量が多いという意味で、やはり難問。それに加えて、アマゾンの先行技術もそれなりに近しくて悩ましい。まぁ初めの想定は量のポイントだけで設定したけど、途中でアマゾン見つかっちゃって、難易度上がってしまったとかいうオチなのかなぁとか邪推をしていますがどうかな。

 まぁ試合的には位置情報の話とクレイム構成の対比というところで色がついたように見えましたが、お二人とも時間があれば同じ結論(両方をいいとこどり)にたどり着いたとは思うので、短時間の状況でどういう思考を優先するのかというところが見ものだったのかもしれません。ちなみに私は木本先生に投票したのですが、審査員票が割れたように本当に接戦でしたね。試合としては面白かったのかな、逆に。

 

3.まとめ

 会場でご挨拶させていただいた方々、イベントの関係者の方々、本当にお疲れ様でした。大変楽しませて頂きました。このような知財の裾野を広げる活動は、少しづつでも広げていきたいですね。それではまた。