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一から始める知財戦略

知的財産全般について言及します。

弁理士試験 口述試験のポイント解説!(後編)

  1. 弁理士試験 口述試験の対策

 口述試験の対策は、良くも悪くも「勉強の穴を作らない」ということと、「口述試験に慣れる(普段の実力を発揮する)」ということに尽きます。このうち「口述試験に慣れる」ということに関しては、個人差が大きい上に、それなりに言及しているブログ等もありますのでここでは敢えて省きます。

 

 ⅰ)条文の暗唱に対するポイント

 条文の暗唱は、口述試験の合格率が低かった時期に多く出題されていましたが、近年では、若干出題頻度は落ちているような印象を受けますが(統計をとってはいません)、まだまだ出題の可能性は十分にあると思います。

 ただし、条文の暗唱に求められる正確性については、近年大きく変化していると考えています。

 具体的に言えば、口述試験の合格率が低かった時期には、て、に、を、は、を含めて一字一句間違えないように暗唱しなければ正解とはみなされないというような状況であったようですが、近年はそのような精度は求められてはいませんし(そんなことをしては合格率が保てません)評価する場合であっても、そのレベルを求めてる必要はないと思っています。一方で、重要な条文であるにも関わらず、条文の出だしすら答えられないとすれば、本当に論文試験を合格してきたのかな、と不安になってしまいます。

 ではどのレベルが求められるかと言えば、相対的な受験生のレベルにもよりますが「主要な要件・効果を落とさない」というレベルで十分かと思っています。

 ただし、ここで一つ重要な点は、条文の内容(文言)がまるで分らなかったとしても最悪の場合、試験中に条文集を参照することで条文の内容(文言)は確認することができます。したがって、条文の暗唱ができなかった場合であっても、口述試験自体は継続することができ、次の問題に進むことができます。

 ⅱ)趣旨(青本)のポイント

 実は、近年の受験生が割と抜けがちだと思う知識はこの趣旨、特に青本の内容です。論文試験までであれば、必ずしも青本の趣旨をそのまま答えなくともある程度の点数は得られますし、出る内容も限られるため、当然の戦略かもしれません。

 しかしながら、口述試験においては、この趣旨(青本)が鬼門だったりします。理由は簡単です。青本は、口述試験中に参照することができないためです。通常、趣旨の問題に対する正解は、青本の「キーワード」が出るかどうかで判断する試験官が多いと思いますが、このキーワードが全く出てこないと受験生としても、そして試験官としてもどうにもならないということになってしまいます。

 したがって、趣旨(青本)関係の問題については、少なくともキーワードだけでもよいので頭の隅にないと、リスクが非常に大きいといえます。

ⅲ)簡単な知識問題(原則、論文試験の知識で対応可能なもの)のポイント

 一言で言えば、論文試験の実力によってやる必要があるかないかを決めることをお勧めします。そうは言っても範囲が広いので、苦手なところだけ復習するとかでも良いと思います。なお、考え方は先程のⅱ)と同様で、試験中に確認できない内容を含むところを重点的に行うのが良いと思います。

ⅳ)事例(原則、論文試験の知識で対応可能なもの)のポイント

 最近では、パネルを使った問題等も話題になっていますが、基本的には論文試験で勉強した知識で十分に対応できるはずです。また、事例問題の場合、全く何もしゃべれないという事態になることも少ないと思いますので、気になる人は、何度か例題のようなものをやっておく程度で問題ないかと思います。

 

2.受験機関の模試や会派の練習会の使い方

 まず、少なくとも何回かは受けてみることをお勧めします。グダグダと書きましたが、そうは言っても口述試験は、普段の実力を発揮する(既にある知識をアウトプットする)ということが一番重要です。強いて言えば、試験官からの「助け舟に乗る」感覚がなんとなくわかるとベストです。

 なので、結果はそれほど気にしなくても大丈夫です。人によっては、結構厳しいことを言う試験官もいるとは思いますが、基本的にはどの試験官も口述試験時点での評価をつけると思うので(勉強の時期により採点基準を変えられるような人間はまずいません)、口述試験までにできるようになれば大丈夫です。

 

3.まとめ

 口述試験というと、どうしても面接を思い出す方も多いと思いますが、近年の口述試験は90%前後が合格する試験です。その意味でも試験官は、受験生を落としたいのではなく、むしろどういう助け舟を出せば受からせられるかというような考えの方が普通だと思います。

 (いつ、このブログを読んでいるかはわかりませんが)試験前に、このブログにたどり着くような方はその時点でリードしているので、普通に受かると思います。とはいえ万が一に不合格にならないよう油断しすぎずに、頑張ってください。弁理士試験の合格はもう少しですよ!

 

~口述試験については、とりあえず完結~