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一から始める知財戦略

知的財産全般について言及します。

特許・情報フェア2019 雑感

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1.はじめに

 

 さて、今年もこの季節がやってきました。「特許・情報フェア」です。

 知財関係者と言えば、典型的には特許事務所で明細書を書いている弁理士や特許技術者をイメージする人が最も多いと思います。しかし、実は知財と言っても幅広く、特許庁で働く職員の方々や企業の知財部に所属している方も、もちろん知財関係者です。

 この特許・情報フェアは、主として特許の管理ツールや調査ツールを販売する企業等が出展するイベントであり、特許庁の関係者や企業の知財部のような特許の調査や管理を主とする業務を行っている知財関係者にとって、最も大きなイベントの一つです。

 私自身は、これらの業務をそれほど行っているわけではないのですが、前職の特許事務所が毎年ブースを出展していることもあり、毎年、参加させてもらっています。今年も、なんとか11月6日(初日)に会場に行って、一通り見て回ることができました。

2.全体について

 

 例年同様、大盛況でした、と言いたいところですが、昨年に比べると比較的会場内の移動がしやすかったように思います。気になって、来場者の比較をすると、初日に関して言えば昨年が6103人に対して、今年が5441人ということで若干少なかったようです(まぁ昨年は初日に参加したわけではないのですが)。

 そして、それ以上に明らかに感じるのが、出展者の減少です。特に海外からの出展者は明らかに

 

勢いがなくなったというとそういう訳でもないと思うのですが、、、、どうでしょう。

 その一方で目立ったのは、新規の出展企業の参入です。特にAI絡みの調査ツールを主力にした企業の参加が非常に増えていると感じました。まぁ正確に数えたわけではないので、あくまでも「印象」です。来年以降も、増えていく気はしますね。ただ、いずれのツールも調査目的のツールがほとんどで、明細書の自動作成に踏み込んだツールはあまりないですね。実用までのハードルは圧倒的に多いし、まぁ仕方がないのかな。

 そして、個人的に気になったのは、やはり「Shareresearch(日立)」のDerwent World Patents Index(DWPI,クラリベイト アナリティクス ジャパン)の閲覧サービスです。今となっては、私自身が「Shareresearch」使うのは費用的に難しいですが、使用した方は是非使用感を聞かせてください。

3.雑感

 

 今年は、実名でツイッターを始めたこともあり、例年以上に楽しむことができました。知財業界は、本当に狭い業界ですからこのようなイベント自体が同窓会のような心地よさがあります。まぁそれが業界としていいのかどうかは分かりませんが、、、

 いずれにせよ、会場でお会いできた方は勿論、お会いできなかった方も今後ともよろしくお願いいたします。そして、改めてこのイベントに興味を持った方は、是非来年は参加してみてください。法律や明細書の小難しい話はありませんから、比較的参加しやすいと思います。

 なお、イベントに参加したお陰かどうかは分かりませんが、前職のツテでAI絡みのセミナーをやることになりそうです。事務所の立ち上げ準備で追われているとはいえ、何だかんだで時間はありますからいいネタを仕込みたいですね。詳細が決まったら、どこかでお伝えします。