『弁理士』と『コンサル』?
1.はじめに
さて、かなり久々のブログ更新です。
今月は、昨今の新型コロナウイルスの問題もあり、ほとんど仕事がないものと思っていたのですが、前回のブログ更新後のあたりから急に忙しくなり、今に至ります。あくまでも私個人の考え方ですが、やはり経済的な影響を考えると、飲食店等に立ち寄る機会は敢えて増やしたいと考えているのですが、社会全体がこのような状況だと、中々難しいというのが正直なところであり、出歩く機会はかなり減ってしまいました。
そんな中でも、流石に同業者(知財・法務業界)の方と会う機会というのはそれなりにあるのですが、同業者の方の話を聞いていて、一つ思うところがありました。
それは『コンサル』という言葉についてです。本当の意味で経営に対するアドバイスをイメージしている方もいれば、出願の戦略や方針のアドバイスをイメージする方、発明発掘のようなものをイメージする方などもいそうです。
知財業界におけるコンサルって何でしょう(そもそも知財に区切る意味もどれだけあるのかわかりませんが)。
2.コンサルとは何か
少し調べてみましたが、やはり明確な定義は難しそうです。まぁ予想どおりです。
昔あるコンサルティングファームの方とお会いした際に、コンサルの本質は『伴奏』することだという趣旨の話をしていたことがあります。極めて本質をついた発言のように思います。さらに言えば、これはコンサルの中でも最も大きな付加価値(コストも含めて)が伴奏、即ち『一緒に成果を出す』という部分にあるということなのでしょう。
この『伴奏』して一緒に成果を出すということは極めてこんなんな作業です。最前線の課題は常に困難であり、対象者のモチベーションも様々だからです。特に、『知財的』な『課題』は、どうしても経営と遠いイメージがあり、実践のモチベーションが上がらないのも頷けます。
ただ一方で、『伴奏』を前提としたスタイルには、高額な対価を伴うのも事実のように思います。例えば、士業の顧問料のようなスタイルで同じことをやろうとしたら一瞬で経営は破綻します。だからこそコンサルティングファームは、高額の成功報酬を前提として、相手も十分に選ぶという側面があるのは間違いありません。知財にはどのようなスタイルが合うのでしょうね。
3.まとめ
はい、という訳で何の結論もありません。少し、初心に帰って中長期的に(知財)コンサルティングとの向き合い方について少し考えていこうかと思った次第です。
知財領域のコンサルティングは、通常の経営(戦略)コンサルティングのような大型のファーム(近いとすれば某IP〇〇さんとか?)はほとんど存在せず、まだまだ方法論が確立されていないというのが現状です。この点、最近では特許庁を中心として、方法論やノウハウを積極的に公開する業界関係者が増えてきました。これは極めて良い傾向です。このようなノウハウの共有や方法論の確立は最終的には業界全体の底上げにつながりますし、夫々の企業の競争力を高めることにもつながります。
変に企業側への情報発信を考えるよりも、ノウハウ(明細書の作成ではなく知財機能のサポートに向けた支援)の共有に向かったコミュニティーを作っても面白いかも。まぁいずれにせよ、夏ぐらいにはなにかしらの方向性を検討したいなぁ。それでは。