書籍紹介:『ロボジョ! 杉本麻衣のパテント・ウォーズ』
1.はじめに
例の如く、更新まで時間が空いてしまいました。そんな状況でも、気楽に書けるのは、書評ということで、今回も書籍の紹介になります。
(タイトル)『ロボジョ! 杉本麻衣のパテント・ウォーズ』
(著)稲穂健一
(出)楽工社
知財関係者の間では、かなり話題になっていました。『女子大生マイの特許ファイル』のあの方の最新作と理解しています(という理解で良い?)。
『ビジネス教養としての「知財」の基本が楽しくわかる。発明×青春ミステリー!』ということで、知財の要素が含まれたミステリー小説のようです。やはり知財業界の片隅にいる身として啓蒙活動は大事です。ノンストップで購入しました。
2.書評
所要時間:5~10時間程度
ターゲット:新社会人や大学生?
満足度:4.0/5
感想:気楽にサクッと読めるミステリー小説という印象です。普通に楽しめましたが、知財色は薄いかもしれません。知財本というよりは知財を題材にしたミステリー小説なのでしょう。
その意味で良かったのが、巻末に収録されている『ストーリーに沿って解説!知的財産権入門コラム集』です。やはりこの手の作品で知財色を出しすぎてしまうと、どうしてもストーリーが不自然になってしまったり、『知識』の部分が強調されすぎてしまうことが多いと思うのですが、本書では、そのような問題を防ぐために基本的に知識の要素を巻末にコラムとして収録したという建て付けのようです。
ビジネス教養というワードがコンセンプトに含まれている点を見ると、大学生や新社会人の方を読者として想定しているのではないかと思うのですが、もしかすると中学生や高校生に知財という概念を伝えるのに適した本ということができるのかもしれません。
3.その他
1)『機械学習エンジニアのための知財&契約ガイド』の出版(オーム社,2020年7月22日発売)
2)月間パテント誌への寄稿(『esprts』の現状と今後,2020年8月号)
3)youtube番組への出演(2020年9月9日予定,2020年10月22日予定)
4)某検討会(経済産業省)の委員選任(2020年8月~)
ということで告知になります。事務所経営とあまり関係のない?仕事が溢れていますが、粛々とやって行きましょう。詳細は決まり次第、当ブログまたは渡辺総合知的財産事務所のHP内にてお知らせします。
なお、読みたい記事の要望があれば、是非、ツイッターなどでご連絡ください。やはりネタ探しが一番の鬼門なので、テーマさえ決まれば少しは記事を書く気になるかもしれません(笑)。それではまた次回。